4話「『アレ』が生えました」

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 悪臭漂う中、フィーは手のひらをおしめに向けて構え、呪文を唱えた。 「”洗浄(クリン)”!」  サレニアが使う時はうっすらと光る程度だった魔法が、強烈な光を放つ。  光が収まった後、おしめは綺麗になっていた。  部屋に漂っていた臭いも消えている。  魔法に感心していると、何かが倒れるような音が聞こえた。  フィーの姿が見えない。  フィーの居た方まで這いより、触手を上手く使い、ベッドの柵に掴まって立ち上がる。  柵から身を乗り出して覗き込むとフィーが倒れていた。  十中八九、今の魔法が原因だろう。しかし、どう対処する。  まずは誰かを呼ぶ必要があるだろう。  それには―――  触手を勢い良く伸ばし、部屋にある窓にぶつけると、窓の割れる音が響き渡った。  すぐさま玄関のドアを叩く音と、ラスの声が聞こえる。 「フィー!どうした!?大丈夫!?・・・・・・入るよ!」
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