4話「『アレ』が生えました」

8/12

277人が本棚に入れています
本棚に追加
/190ページ
 返答が無く、非常事態だと判断したラスがドアを開けて家に入ってくる。  ラスはフィーの名を叫びながら一階を見回ったあと、二階へと駆け上がってきた。  ベッドの柵に掴まって立つ俺を見てラスが叫ぶ。 「うお!?立ってる!?・・・って、フィーは!?」  俺はベッドの柵の間から腕を出し、フィーを指し示す。  ラスが駆け寄り、倒れたフィーの姿を見つけた。 「フィー!?どうしたの!?」  ラスが肩を揺すって声をかけるが反応は無い。 「と、とりあえずババ様を呼んでこなきゃ!」  フィーをサレニアのベッドに寝かせ、ラスは文字通り飛び出していった。  ベッドに寝るフィーの様子を見てみるが、目を覚ます気配は一向に無い。  しばらくするとババ様がやってきたようだ。  ラスの急かす声が聞こえた。
/190ページ

最初のコメントを投稿しよう!

277人が本棚に入れています
本棚に追加