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フィーの一件からは特に大きな事件もなく、平和な日々を過ごしている。
魔法の練習や文字の勉強は欠かしていない。
今日は、フィーの手を引いて家の裏へやって来た。
いつも魔法の練習をしている場所だ。
青い空が気持ちいい。
「お姉ちゃん、こっちこっち!」
いきなり連れて来られたフィーは困惑した顔だ。
「どうしたの、アリス?」
土を材料にして魔法で創ったおもちゃの剣を手渡す。
これも魔力操作の一環で創れるようになったものだ。
俺が付与魔法と呼んでいるそれは、対象に魔力を流し込んで形を変化させたり、強度を上げたりと言った事が可能である。
ただし、土や石や鉄とかの鉱物っぽいものにしか使えない。
地面に手を当て、剣の形を想像して魔力を流し、引き抜く。
これで完成だ。簡単でしょ?
でも鉄とか元々固いのは簡便な、時間掛かるし、難しいんだ。
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