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おもちゃと言っても強度を上げているため結構堅く、丈夫になっている。
重量も中抜きを行って軽くし、刃もちゃんと潰している。
大人の力で岩なんかに思いっきり叩きつければ流石に折れそうだが、子供がチャンバラで遊ぶぐらいなら問題ないだろう。
フィーは手渡された剣をマジマジと眺め、俺に問う。
「ど、どうしたの・・・これ?」
見たこともない玩具に訝しげな顔をするフィー。
誰かに貰っただの勝手に買って来ただのと思われない内に地面から刀を抜いて見せる。
「作ったんだよ、ほら。」
驚いた顔のままのフィーに続ける。
「それで打ち込んで来てみて。こっちからは何もしないから。」
フィーの正面に立って刀を構える。心得なんてないので適当だが。
目指せ魔法少女!とは言っているものの、この世界についてはまだ殆ど分かっていないのだ。
取れる手段は多い方が良い。
そう思って剣の稽古なんぞをやってみようと思い至ったのである。
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