5話「魔法、使えないんですけど」

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「あ・・・アリス!?だいじょうぶ!?」 「平気平気。でも、みんなには内緒にしてね。」  呆然としたフィーに続ける。 「というわけで怪我は大丈夫。それにこんな事頼めるのお姉ちゃんしかいないの、お願いっ!」  フィーが呆気にとられている間に畳み掛ける。 「う、うん・・・。」  よし、成功だ。フィーの正面に立ち、サッと構える。 「じゃあ、お願い。」 「い、いくよ・・・えいっ。」  大きく振りかぶって剣を振り下ろしてくるフィー。  避けるのも簡単そうだが、とりあえず剣で受けてみる。  剣同士がぶつかり合い、小気味の良い音が響く。  すぐに次の攻撃を受ける体勢に移るが、次の攻撃が来ない。 「どうしたの、お姉ちゃん?」 「し、しびれた・・・。」
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