5話「魔法、使えないんですけど」

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 ―――別の日。  今日は一人で訓練している。  魔法の練習を終え、今は剣道の真似事で素振り中である。  おもちゃの剣は魔法の練習がてら改良し、最初のより強度が上がり、軽くなっている。  家の影からひょこりと顔を覗かせるフィー。 「アリス・・・いる?」  そんなフィーに俺はすぐさま反応する。 「お姉ちゃん、どうしたの?」 「え、えっと・・・ね、その・・・。」  フィーの言葉が終わる前にその後ろから活発そうな女の子が声を掛けてきた。 「この子がアリスちゃん?かわいいね!」  歳はフィーと同じくらい。  ショートの青髪でくりくりとした瞳も透き通った青色だ。  肌は少し焼けていておてんばで元気な女の子と言った感じである。  フィーの友達のようなので、きちんと挨拶をしておく。
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