5話「魔法、使えないんですけど」

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「うん、ボクでよければね。」 「よろしくお願いします、ニーナさん!」  もう一度頭を下げる。 「あはは、そんな頭下げなくていいってばー。」  ニーナは照れくさそうに頬を掻いている。 「良かったね、アリス。」  フィーも嬉しそうだ。 「何言ってるの、フィー。アンタもやるんだよ!」 「え、ええ~~!?」  講義の声を上げたフィーにニーナが叱りつける。 「えー、じゃない!フィーもいつのまにか動けるようになってるんだから、ちゃんとやるの!」  強化魔法を使えるようになったフィーは身体を動かすのが楽しくなったらしく、訓練への参加頻度も上がっていたのだ。  そのおかげで元の身体能力も前に比べて格段に上がっている。  それでも本が好きなのは変わっていないようだが。
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