第1章

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「くらげに照明を当てるのもきれいだったね~、オレンジとかグリーンに体の色が次々変わって。ちょっと見惚れちゃった」 「うん、確かにきれいだった。白く透けているのを上手く使ってたよね」 別館のフードコートのベンチに座って、ジュースを飲みながら話していた。 あの白さと透明さは反則だなぁ~、少しため息交じりで、ありさちゃんはつぶやく。 いやいや、十分ありさちゃんも白くてきれいですよ? それ以上白く透明になっちゃったら体が透けて見え……、 はっ!それは服じゃないと意味がない!ってそんな事考えてる場合じゃない!!一人で脳内パニックを起こしながらも、腕時計に目をやると午後7時半を回っている。 このままずっとしゃべっていたいけど……、もう僕の中で決意したことだから……、僕はありさちゃんに声をかける 「あ、あのさ、もう遅いし、か、帰る前に、にゃ!や、夜景!み、にいっか、ない?」 めっちゃ噛んだ!!あと変な発音になった!?ありさちゃん引いてい!? ……、あ、あれ?何か無表情?少しの沈黙の後、ありさちゃんがぼそりと呟いた 「これ以上は塩害の基準値が・・・、いやしかしこれを逃すと・・・」「え・・・?えんがい?」 「あっ!ごめんごめん!えっと……、夜景か~、良いね~、ははは!な、何が見えるの?」 すっごい引いてるー!!言わなきゃよかった!!このままずっとしゃべっとけばよかった!!!でももう戻れない!!意気消沈していることを空元気でごまかす。 「え、えっとね!!海沿いだから工場が多くてそれらの明かりがすごくきれい!それに海にも明かりが良い感じに反射していてさ!」 その言葉に、ありさちゃんは「へ……、へぇ~、それは、良いかもね……!」と動揺した返事。 はい、もう敗退決定だよ!!ありがとう僕の青春!20歳まで、女の子と2人で遊びに行ったことがなかった僕に、素敵な思い出をありがとう!!でも最後までがんばるから!
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