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ビー、ビビッ!ビー、ビビッ!ビッ、ビッ、ビー、ビビッ!ビー、ビッ、ビッ!とありさちゃんの口から機械音が響きだした。
え・・・?着メロかな、はは、・・・あっ、海遊館のホームページでダウンロードしたとかかな。僕もダウンロードしようかな。
そんなたわいもないことを考えていました。
しばらくの機械音の後、ガシュッ!っと印刷された手紙が口から出てきた。
ありさちゃんがくいっと顔を動かす。
うん、わかった、とお互い心の声で会話しつつ、口から手紙を受け取る。
その瞬間、ありさちゃんは、バックで加速移動、闇の中へ消えていってしまった。
・・・一人取り残され立ちすくむ僕は、手に持ったままの手紙に、目をやるしかなかったわけで。
「初めまして、たくやくん。アンドロイド「ありさ」を作成した五島輝夫と言います。唐突な別れになり申し訳ない。事情を説明できるのであれば、地図に記載の場所まで、明日ご足労願えないだろうか。真実を話したい。身勝手な事とは重々承知している上でお願いする。それと君とありさとのデートの記録をどうするかも話し合いたい」
手紙はそこで締めくくられていた。
こうして僕は、アンドロイドの博士こと、五島輝夫さんに、ありさちゃんのデート記録を人質に、とあるお願い事をされるのだが・・・。
それは僕にとって運命の人、ありさちゃんのモデルとなった、五島輝夫博士の娘さんこと、五島愛理沙さんとの出会い、結婚するまでの物語。
これが僕と愛理沙さんのすべての始まりだった。
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