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「それでは実際にやってみましょう」
「はい」
美鈴は先程みたジルと同じように右手を水晶玉にかざす。
受け付け嬢が言っていた蛇口を捻って水を出すのを頭の中でイメージすると水晶玉が白い光を放ち、その真上には『975644628462』の数字が浮かび上がっていた。
「あれ?」
受け付け嬢の説明には無かった白い光に美鈴は首を傾げた。
「あの、この光ってなんの属性ですか?」
受け付け嬢に問い掛ける。
「わかりません、私も初めてみる光なので……もしかしたら新しい属性なのかも」
「新しい属性?」
「ええ、稀にあるんですよ」
受け付け嬢は水晶玉をジッと見据える。
とは言ったものの、まだ何の属性かはわからない為メンバー登録の紙の紙には属性の欄が空白にしておくことになった。
「そうなんですか…」
と美鈴が理解を示し水晶玉から手を離すと受け付け嬢は視線を美鈴へと戻した。
「では、これで一通りの手続きを終了とさせて頂きます ギルドカードの発行に時間がかかるので一階のロビーにてお待ち下さい」
そう言って受け付け嬢は扉を開け、ジルと美鈴に上に上がるよう促した。
「そうだな…美鈴行くぞ」
「はいっ…」
ジルは美鈴の前を行って地下室を出た。
美鈴は慌ててそれを追いかけた。
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