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正直言って、こいつが何言ってるのか判らなかった。
けれど、その必要悪が洋二を殺したとなれば、俺はこのままにして良い訳が無い。
アイツが死んだ理由が判って、犯人を見付けて、カタキを取る。
「…良いか、越枝。さっきも言ったが、お前と宇田川にはキッチリ働いてもらう。CIGARETTESとなった以上はな?」
「あぁ。判ったよ」
それから翌日、俺はバイト先に退職願を出した。
店長からは色々と理由を聞かれたけど、一身上の都合って事で納得してもらった。
それを龍太に伝える為、夕方アイツのアパートを訪ねると…。
「ハァ!?仕事を辞めた!?」
「まぁな。色々あって辞めた」
「おま…わざわざ俺に付き合う事…」
ガチャッと麻酔銃を俺に向ける龍太は「誤解スンナ」と言って銃口を下げた。
「冷静に考えたんだがよ、この一件が済めば金持ち確定だろ?そしたら、それで会社でも建てちまえばいいと思ってな」
「だからって…」
「それに、誰が洋二のカタキ取るんだよ?」
…結局、考える事は一緒って事かよ。
「あ、言っとくけど、会社建てたらお前平社員だからな。俺は社長だけど」
「鬼かオメーは!?」
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