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そう言えば自己紹介がまだだった。
俺は越枝唯彦。
バイトをしながら、小説家になる為に日夜パソコンと格闘する日々を送っている。
今日は中学時代からの友達である宇田川龍太のアパートで自前のパソコン持参で執筆活動をしていた。
俺はヘビースモーカーだが、龍太は喫煙者ではない為、迷惑がっちゃいるが、まぁ、腐れ縁っつーのもあって、煙草を吸うときはベランダで吸っている。
「いらっしゃいませ」
コンビニ特有の自動ドアの開閉音と、レジに立つ中年男性を目で追い、頼まれた飲み物片手にレジに向かった。
だが、レジカウンターの煙草の陳列棚を見ると、そこにはいつも吸っている煙草がなかった。
「すいません。89番って残ってないですか?」
「89番ですか?…あー、今確認しますね?」
レジ下の棚を漁る店員は、1個だけ残っていた煙草を俺に見せながら「こちらの商品ですか?」と尋ねてくるので頷いた。
「125円が一点、420円が一点。合計545円になります。袋にお入れしますか?」
「あ、いえ。このままで」
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