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手に取ってライフル銃を構える龍太に、俺は「職人かお前は」と言ってやった。
「ハッ!つい真新しい物に…」
「お前なぁ…」
「フフ、気に入って頂けて良かったですよ。さて、タール」
「あぁ。案の定、奴等は展示品に高額の保険金を掛けろと言ってきたぞ。大小合わせて5億だ」
「ご、5億円!?」
俺が驚くと、さも当たり前の様にオイルは「まぁ、人間国宝ですからね」と言ってコーヒーを飲む。
「最も、茶堂に支払われるのは、その内の1億と5千万ですがね?」
「奴の配下の保険屋が、偽の保険金額を作成し、それをピンハネする事で、利益を得るというのが、このカラクリの全容だ」
「とんでもない奴が国会議員していたとはなぁ…」
「そうですね。展覧会は明後日です。それまでに全ての下準備は完璧…」
コーヒーを飲み干すオイルは、テーブルに置いた帽子を被る。
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