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「良く来たわね?さ、どうぞ?」
「どうも」
「お邪魔します」
洋二の実家に来た俺と龍太は、洋二の母親に促されて部屋に入った。
「元気そうで良かったわ。洋二もきっと喜ぶわ」
「あ、いえ…」
「ところで、今日は何の用かしら?」
俺はタールから頼まれた洋二の遺品である携帯電話を保管しているのかを聞くと、洋二の母親は快く持ってきてくれた。
「今となっては、これがあの子の数少ない持ち物だからね」
「すいません。これ、少しだけ貸してくれませんか?」
「良いわよ?あの子の友人の貴方たちならね?」
「ありがとうございます」
洋二の携帯電話を手に入れた俺と龍太は、洋二の母親から「あの子の部屋を見ていく?」と薦められて洋二の部屋に向かった。
「…昔のままだな?」
「洋二のオバサン、たまに掃除してるって言ってたしな」
学生時代、俺達は洋二の家に来ては勉強や夜中までゲームしたりして遊んだ。
アイツのパソコンを使って勝手に遊んだり、泊まる時には誰がベットで寝るかでよく喧嘩もした。
「…あの頃の俺等って、バカを散々したっけな?」
「そうだな…」
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