第1章 二人の少女

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私がいる区画から少し離れた位置から「ドンッ!」っと地面を揺らす音と共に 大きな爆発が立て続けに起きる (え!?何今の音!) 私ははじかれたように踵を返し、ショッピングモールにある広場の吹き抜けに向けて駆け出した (あった・・あれを使えば行ける!) 広場についた私は中心にある柱のモニュメントに向かって一気に助走つけ、 柱を蹴っ飛ばす、そのまま勢いで--- ----一階から三階まで一気に跳躍した これだけ聞けば何言ってんだこいつとなるけど アークスは一般市民よりもはるかに高いフォトン適性があるため、 フォトンを足元に凝縮→爆発という工程を組んで5~6mくらいまでなら跳躍することが可能である(もっとも体内のフォトンを少なからず使うためあまり多用したりはしないが) (ここじゃ何も見えない・・もっと上じゃないと・・) このショッピングモールは5階建てなので 私は各階にある広場を見れる用の手すりを足場にして先ほどの柱と同じ要領で 跳躍を繰り返し、屋上まで飛び上がる。 「なによ・・これ・・・!!」 屋上から私が見た景色は衝撃的だった 私のいるショッピングモールからおおよそ2km程先が火の海と化しているのだ そして・・・目を凝らすと火のあたりで蠢く黒い点々。 私はアークスとして奴らをよく知っていた。全宇宙の生物の敵・・・ 「これはダーカーの仕業なのね・・・」 思わず奥歯を強く噛み締める。 それと同時に私の腕に付けた軽端末からけたたましい警報音と共に 「緊急警報発令!!! アークスシップ120番艦が多数のダーカーによって襲撃されています。 武装制限は解除されました、アークス各員はこれらの殲滅・一般住民の保護誘導をお願いします!!」 オペレーターの緊張感と焦りがごっちゃ混ぜになった声が聞こえてきた。 私は携帯端末を操作して一般用からアークス用のものに切り替える。 そして「装備選択」を押し、愛用の武器を選択。 ----ストッ 瞬間、服装は変わらないが、背中に背負いなれたパルチザン「ブリューナク」がセットされる。 私は意識のスイッチを切り替えるように静かに告げる 「ジャンヌ--出撃します」
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