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痴漢や強姦にあった女性に対して、
服装が悪い。とか、本気で抵抗したのか。
という言葉を投げつける人達がいる。
男性だけでなく、同姓であるはずの女性からも。
その言葉を投げつけた人は、本当の恐怖にみまわれたとき、
人間がどうなるのか、まだ、知らないのかもしれない。
確かに体験したことのないことは、誰しも判らないだろう。
でも、判らないなら無暗に言葉を投げつけないで欲しい。
恐怖に襲われたら、普段出来ていることが何もできなくなる。
もちろん個人差はあると思う。
でも、大抵は大声で叫ぶことも、走ることも、
数歩先にあるドアを開けることすらスムーズにはできない。
なんとか逃げようとしても体が自分の思うように動いてくれない。
それが、自分でもどれだけ歯痒いことか。
どれだけ悔しいか。
その時の自分にできる精一杯で抗う。
それでも力ではやはり敵わない。
逃げ切れなかった自分を、自分で責めてるの。
そして、生涯消えない傷跡を抱えて生きていく。
そんな人達を、無暗に傷付けないで。
確かに誰も傷付けずに生きてる人間なんていない。
傷付けて、傷付いて生きていくものだと思う。
でも、傷をなるべく深くしないように生きることも、できると思う。
負わなくていい傷もある。
負わずにすんだかもしれない傷もある。
人の傷を、無暗に広げることの少ない世界がきますように。
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