第1章

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 ゲームクリアー? 旅・冒険? 長閑(のどか)にこの世界を堪能する?  そう自由だ。  何一つ目的がない世界。己で仕事を見つけ、自分の居場所を発展させ、時には戦い、時には恋をし、素質があるものは王にもなれるだろう。  全ては君次第だ。 ◎ゲームシステム ■生活について  ・喉の渇きや空腹感・汗など現実世界で起こり得るものは全てリアルに感じとることができる。(当然痛みも感じる事もできる) ■装備(魔法)について  ・防具・武器・ツールなどはアイデア次第で何でも作成できる。   (ただし、当然素材は必要だ)  ・魔法もアイデア次第でいくらでも強い能力ができるだろう。   (それは己の魔力と相談してくれ) ■レベルについて  ・熟練度が大量に必要なプレイヤーはレベルアップが遅い  ・熟練度が少量しか必要ではないプレイヤーはレベルアップが早い  ・また使用者と武器の相性によっても、経験値量の増加が決まる。  (つまりレベルアップの速度も人によって違うということだ) ■スキルについて  ・スキルの種類はその人の特性によって変わる。  ・武器の相性も自分が使えるスキルによって判別可能だ。  ・レベルが5あがる事に追加のスキルを習得できる。  (そのスキルが強いかどうかはわからない) ■ゲームのクリアーについて  ・この世界には7つのダンジョンが存在し、7つの指輪が存在する。  ・ゲームのクリアーはその7つの指輪を全て揃える事だ。  (剣の指輪はダンジョン1つにつき1つしか存在しない) ■ゲームオーバーについて  ・ゲーム内で死亡した場合は離脱し再度ゲームを開始するのは不可能である    ゆっくり本を閉じると胸のワクワク感を押さえられなかった。俺の目的はこのゲームのクリアー報酬の2億円を手に入れる事だが、ゲームとしても案外面白そうだ。俄然やる気がでてくる。しかしやる気とは裏腹に時計の針は丁度14時30分を指そうとしているところで一日の半分はとっくに過ぎていた。ホロメイトの支給時間は朝の9時?14時までの間で。そう考えると俺は最後の方の支給者だったみたいだ。もうこの時点で最初のログイン者とは、5時間の差がある。  大体初期ラッシュで乗り遅れるとレベル概念があるゲームで遅れを取り返すのは難しい。2億円への道が遠くなっていく気がする...
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