キチノイロ

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「何で……!?」  何で何で何で!?  みんなの、血が黄色い。  どうして?  何で血が黄色いの!? 「かわえ、さん……」  呼ばれて、ハッとなった。  床に転がっているタカちゃん先生が、あたしの方に手を差し伸べていた。 「よかった……あなただけでも無事で……」  先生は微笑んだようだった。顔が半分ひしゃげているので、よくわからない。  差し伸ばされた先生の手から、骨が飛び出していた。  どく、どく、どくどくと血が大量に溢れ出ている。  その血もやっぱり黄色かった。  オモチャみたいな色だった。  あたしとおんなじ、血の色だった!!
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