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カーリアンは生の循環を思いついた事で少し安堵する。
フラナも嬉しそうで、ひと段落からの気分転換にカーリアンを外に連れ出そうと考えつく。
「ねぇ、小さな箱に住んでいる生物を見た事がある?」
「いや、まだだが」
「じゃあ、行きましょ!」
フラナに手を引かれて小さな箱の元にやってくると、ちょうど決闘中だった。
頭が三、四本ある生物に対して、口の大きな生物がその鋭い歯で噛み付いている。
その様子を呆然と見つめてから、カーリアンはフラナの肩を掴んだ。
「フラナ!食べさせればいいんだ!」
「えっ?」
フラナはカーリアンの言葉がすぐには理解できなかった。
カーリアンは興奮気味に彼女に説明を始める。
「ずっとな、死んだモノをどうするか考えていたんだ。死んだだけではそのモノが消えるわけじゃない。けど、死んだモノを栄養として他のモノが食べる事で循環が成り立つ」
「す、すごいわ!早くそれをクリトさんにも言いに行きましょ!」
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