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彼女は美しくて、優しくて、誰もが恋に落ちる。誰もが愛でずにはいられない。
それは彼にとっても例外ではなかった。
「これが完成したら、もう君には会えないのかと思って……」
「何を言っているのですか?完成したって、今まで通り会いましょうよ。私は貴方に会いたいですよ。貴方は会いたくないですか?」
「会いたいさ!」
フラナが嬉しそうに微笑んだ。
釣られてカーリアンも微笑む。
そして世界の基盤は完成した。
カーリアンは役目を終えて、元の住処へと帰る。
フラナとの交流を続けたくはあったが、彼女は神々が基盤に加護を与えるのを管理する役目を担い、簡単には会えなくなってしまった。
「愛を司る神は皆に愛を与える。主だけのモノにはならんのさ」
フラナと話すようになって放っといたせいか、スラクが愚痴るようにカーリアンの心を抉る。
「そんな事はわかっていたさ」
「わかっていたなら苛立つな。醜いぞ」
「煩いなぁ」
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