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「ところで、お前が身体に巻いているのは何だ?」
「こいつは私の身体の一部を用いてクリト殿に創っていただいた、私の神使でございます。種属はヘビ、名はスラクと申します」
「ふむ、面白い生き物だな」
ゼキスが興味深く眺めれば、クリトがにやりと笑む。
「もちろん、新たな世界にも創る予定だ。他にも熊や馬、鳥も。要望があれば何でも創るぞ」
「それはますます楽しみになった!」
クリトの先導でカーリアンはゼキスの前から去り、ゼキスの神殿の中庭へと連れていかれた。
中庭の中央には表面が波打つ水晶があり、その水晶の中に既に世界の基盤となるモノが浮いている。
「お前の役目は、この新世界が新世界でのみ成り立つようにする事だ。一度試しに創った世界では、我々が手を加えなければならなくなってしまってな、それでは面倒なのだ」
「なるほど。私は私の司る通りに『巡らせ』れば良いのですね?」
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