第1章

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「まぁ、我々には時間がある。失敗しても構わぬから気楽にやってくれ。それでは私は別の場所で違う作業があるから」 クリトがその場を去っていき、カーリアンはため息をついた。 循環させるだけなら、ただ基盤に加護を与えればいいが、それで他の神々が満足できるとは思えない。 「めんどくせぇな」 そう言ったのはカーリアンではない。白蛇のスラクだ。 ただ、カーリアン自身も思っていた事だが。 「口が悪い。控えろ」 「はいはい」 スラクがクツクツと笑いながら、水晶の表面の波に向けて下を出す。 「神々を楽しませたのは複数の神々が集まった結果だろう?主(アルジ)一人じゃ無理さ」 「だが、クリト殿が言うには、基盤を完成させた後に多くの神々から加護を受けるそうだ。まぁ、その基盤が俺の加護だけでは完成させたところでつまらんだろうがな」 カーリアンとスラクが話し合うが、スラクの思考の元はカーリアンであり、カーリアンが一人で考えている状態と大差はない。
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