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「精が出ますね」
どうすれば神々を満足させる基盤を創れるか考えていると、可愛らしい声がかけられる。
声の主を見れば、そこにはフラナがいた。
「貴女は、愛を司るフラナ殿?!」
「あら、私をご存知なのですね」
「もちろんです!」
カーリアンは噂に聞いていた以上の美しさに緊張するも、そんな事は知らないフラナは彼の横に座る。
「順調ですか?」
「いえ……それが……」
カーリアンは言葉を濁す。
フラナの手を煩わせる訳にもいかないので、悩みを打ち明けずにそのまま黙り込む。
しかし、彼女は彼の手を取って微笑んだ。
「聴かせてくださいな。一人で悩まず、共有しましょう?」
その微笑みを直視して、彼女に逆らえる者はいないだろう。
カーリアンは頬を掻きながら話し始めた。
「フラナ殿はクリト殿の創った生物についてどこまで知っていますか?あれらの生物は神の一部が元になっていない限り、神が定期的に面倒を見なければ死んでしまうのです」
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