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「あら、それでは父が目指す『新世界が新世界のみで動く』というのは無理なお話なの?」
「そこで循環を司る私が呼ばれたのです」
フラナは興味深く聴き入って頷く。
「しかし私だけでは、死んだモノが生き返り、ただ同じ事を繰り返すだけになってしまうのです」
「それも、父が目指す世界ではないですね」
「はい……」
フラナの表情が曇り、カーリアンは申し訳なさそうにうつむく。
「あの、落ち込まないでください!私も協力いたします!」
「いえ、そんな事までしていただかなくても……」
「私が協力したいのです。ですから、循環について教えていただけませんか?」
それからカーリアンとフラナは共にどう基盤を完成させるか考えはじめた。
「循環には法則が必要なんだ。法則を上手く繋げれば複雑な循環もできる。問題はこの法則作りだな」
熱心に自分の話を聴くフラナに対して、カーリアンは敬語を使うのも忘れて語る。
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