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ガタンゴトン
ゆらゆら、私はその揺れに身を任せる
この気持ちが彼にバレないように
澄ました顔で…
それは帰りの電車だった
高校2年の私の通学手段は電車で、中学の頃は新鮮だったのが、いつの間にか当たり前になりつつあった
部活を終え、いつものように電車に乗ると、私が乗った号車はガラガラでほぼ貸切状態だった
そんな時、ふたりの女友達が私に手招きをする
呼ばれるがままに座ると隣には見慣れた男子が座っていた
彼は私が普通に話せる男子の中の1人
1番話していて心地よい相手
ふたりの女友達が降りると、その号車には私と彼だけになった
次の駅で私は降りる
このたった数分、沈黙
彼は単語帳を開いていた
相変わらず真面目で尊敬してしまう
揺れる電車
ふたりきり
隣にはいつも普通に話すのに
何故か今だけこんなに緊張している
何だろうこの気持ちは
これが全てのはじまりだった
と気づくのはもう少し先
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