Ⅰ*記憶*
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「あ、そっかぁ・・・。綾の命日だね。」 涼子はピンクの大きな花をガラスケースに入れ、ながらうつむいた。 「原町、お前らしくないぞ!」 竜吉は落ち込んだ涼子を見ながら言った。 でも、涼子は綾の親友だったから、忘れられる訳がないのは分かっていた。 「うん。そうだね・・・。あ、もし良かったらこれ、綾に持っていって。」 涼子は薄いピンク色のバラを何本か束ねて、竜吉に渡した。
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