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「んで?ジョセフは何故町に?」
「キャリーと一緒にジークのオヤジに会いに来たんだが」
俺は事の全てを話した。
「嘘だろ?」
「リアド君の...話は本当の事ですよ」
傷だらけのファウスが目を覚まし、ゆっくりと語り始める。
「キャリーには情報収集を任せてきたんだ、アイツはそういうの得意だから」
「そのキャリーとかは今天井裏におるやつかの?」
マオが不思議な事を言う。
キャリーは暗殺者の中でもかなりの才能があり、気配など誰にも悟られるわけが...
突然天井裏が破壊され、マオを拘束し刃を突き付ける女。
そうこいつがキャリーだ。
かつてマスターアサシンと呼ばれた暗殺者だ。
「...何故気づいた?」
「余は魔王の娘ぞ?当然であろう」
ご丁寧に説明ありがとうマオ。
「ふざけるな!この私が!」
「殺れもせぬアサシンなど怖くはないぞ?迷いがあるのかキャリーよ?」
マオはとことんキャリーの事を見抜いていく。
そうキャリーはかつては完璧なアサシンだったが
今は
《暗殺できない暗殺者》なのだ。
キャリーはゆっくり刃をしまう。
「話を再開するぞジョセフ、キャリー」
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