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「リアドはん、寝とるやろうから勝手に喋るで」
ザコの声のトーンが真面目になる、
俺は半分聞きながら休んでいた。
「わしらモンスター達の優先順位が勇者討伐から他のものに代わっとるんや」
やはり勇者一行の討伐を考えていたのか。
「最近になり魔王様の娘様がいることが判明したんや、それでな...」
魔王の娘だと?だとすれば新たな魔王になるんじゃないか。
魔王復活なのか...
「その娘様がモンスター達に狙われとるんや、魔王が新たに現れたら好き放題暴れまわれない、魔王の血は根絶やしにすると」
「...」
俺には関係ない、ただ生きるだけだ。
「おっはよーリアドはん!」
「うるせー!」
ザコの顔面に火の玉をぶつける、寝起きは最悪だった。
「なんやねん朝から火の玉とか笑えるわ」
「意外とタフだよなお前は、そうだザコからタフにしてやろう。わかったかザコタフ。」
「あんまうれしくないな」
荷物をまとめ、町に向かう事にした俺は洞窟を出る。
するとザコタフが。
「娘様はリアドはんが向かう町に隠れとるは、頼んだで」
「お前はいったい...」
「あかんで?人の事探るん」
「いや、お前モンスター」
洞窟を後にし、俺は町に向かい歩き出した。
「下級... 悪魔!貴様何故勇者の味方をするのだ!」
洞窟の脇には、ボロボロなっているモンスター達が倒れていた。
「お前らじゃリアドはんに勝てんよ?なんせわしに勝てんのやから、まぁわしとお前らじゃ実力が違うさかい」
「下級悪魔族の分際で...」
「ん?ちゃうでちゃうで?わしはな..」
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