百年の恋も…

1/3
前へ
/3ページ
次へ

百年の恋も…

教室の戸を開けたら、そこにはいつもの風景と変わらず彼が座っていた。 彼の名前は知らない。 分かるのは、いつも同じ時間。 いつも同じ席に座って何かを眺めている。 それしか知らない。 そして、決まって私が来ると席を立ち。 私の横を遮って、何処かへ居なくなる。 彼が私の横を通る度に、胸がドキドキした。 この気持ちが分からない。 モヤモヤした気持ちを親友に打ち上げた。 「これは、恋ね。」 「んー、でも何か恋とは違うような…。」 「馬鹿ねー。そんなもんよ!」 「…かな?」 「そんなに、気になるならアンタから声掛ければ良いんじゃないの?」
/3ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加