第1章

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これは絶体絶命というやつだ。 だいたいこれがゲームの世界だとして、どうなんだよ。 いきなりスライムが出てきたと思ったら絶対に勝てないほど強いし。開始早々詰んでるじゃないか。 「は、はは.....」 俺はもう半分諦めてかけていた。俺の人生呆気なかったなぁ...。 って!いやいやいや、まだだろ!何か弱点があるはずだ!! とりあえず近くにある武器になりそうなもの...石を投げたり木の枝で殴ってみたりしたが威力が吸収されてしまう。 そんな事をしているうちに他のスライムも近寄ってきた。 はは...もうほんとにダメかも....。 そう思っていると、 「おい!少年!何をしてる!」 声の方を見ると、女性がすごい速さでこちらに走ってきた。 男の俺の攻撃がきかないんだ。この人まで巻き添えにするわけにはいかない.....。 「ちょっと!!危ないですよ!逃げてください!」 二人して一緒に死ぬくらいならまだ俺だけが死んだほうがマシだ。 だが、その女性は止まろうとはせず、こちらに向かってきていた。
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