2 Damn it !

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ーー なんで赤面してるんだろう ーー 千佳子は深呼吸をした。 酔っているわけでもない。 好みなわけでもない。 むしろ今まで嫌いだった。 そんな男の言葉で赤面したのが屈辱だった。 ーー 年のせいかな…… ーー そんな気もした。 とにかく、この熱い顔を冷まさなければならない。 廊下で壁にもたれていると、深雪に話しかけられた。 「佐伯先生、酔ったんですか?」 「いや、そんなにのんでいませんから」 「この部屋暑いですよね。私も涼みたくて」 深雪はそういうと、千佳子の隣りに来た。 「さっき、さりげなくて格好よかったですよ。」 「そうですか?」 深雪は微笑んだ。 千佳子は正直、ドキッとした。 心底、綺麗だと思った。 「ああいうの、しょうがないんだろうけど……見苦しいじゃないですか」 深雪は言い切った。
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