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-クロフク- プレリュード 第二話
-クロフク-
*プレリュード*
第二話
出会いは、最悪に近かった…!
しょっぱなから解雇を言い渡してやったほどにだ。
なのにそれを涼しい顔でビクともせずに受け流す大男を、見上げる少女はどうしたものかとしばし困惑のさまで見上げてしまう。
でかい図体(ずうたい)で、言ってしまえばでっぷりと下腹(したばら)の突き出た絵に描いたような肥満体を上下とも地味なフォーマルの黒服でまとめた男は、今となってはどうにも取っつきにくいいかめしい雰囲気をこの全身にまとっている。
さっきは平然とやたらな口答えをかましてくれたものだからその驚きで気にも留めなかったが、こうして無言で見つめ合うと異様な圧迫感を感じた。
だからと言って気圧(けお)などされまいとキッと強い視線で見つめるのだが、無言で微動だにしない相手はまるでお山のごとくしてそこに居座(いすわ)ってくれている。
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