第4章

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第4章

アレン。 アレン。 今日も僕を呼ぶ声がする。 敬坊ちゃんが僕の名を呼ぶようになってから。 僕は不思議と 自分の名前が嫌いじゃなくなっていた。 「アレン――」 「なんでしょう、坊ちゃん」 今じゃ愛のこもった声で呼ばれる度 ――正直快感だ。 「アレン。僕は君に恋したみたいだ」 例えば 都合のいい夢と分かっていても。
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