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「はぁ…、そんなんだからアンタはポンコツ悪魔なのよ。悔しかったら何かやってみなさいよ」
「う、うぅ…」
だからこんなことも日常茶飯事で。
性格も真反対な上、同じ人間を狙う天使と悪魔という立場からぶつかり合うことも多い。
いや、ぶつかり合ってないや、一方的だ。
しかしイミナがあまりにひどいことを言うようであれば、今朝のように俺も止めに入るが、そうでなければ基本的にツッコミだけしている。
イミナも口が悪いのだが、ハレが悪魔としてあまりにもアレなので、少しくらい言い返せるようになって欲しいと見守っている。
親か何かか俺は。
…まぁ多少ハレが成長したところで、何か悪魔っぽいことをするとは思えないし、たとえ何かやったとしても――
「そ、そこまで言うなら、とんでもないことやっちゃうんですからねっ」
「へぇ。一体何をするのよ?」
「そ、それは…」
煽るイミナに、戸惑うハレ。
しかしそこでハレは俺の机の上に目線を向けると――
「奈緒さん!!ごめんなさいッ!!」
そう言って俺の机にあった消しゴムを小さく弾いたのであった。
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