9人が本棚に入れています
本棚に追加
『なにやってくれてんのお前!?』
声を出すこともできないため、そうノートにでかでかと書いてハレに見せる。
本当にとんでもないことをしでかしたなこの悪魔!!
「す、すいませぇぇんッ!!」
俺に叱られるとハレは机の下に頭を引っ込めて謝った。
泣くな。
泣きたいのはこっちだ。
「ぷぷッ。何ビビってんのよ。早く消しゴム取ってもらいなさいよ。…ぷふッ」
このエセ天使め…。
嬉しそうににやけやがって…。
だがしかしコイツの言う通りで――
まさか彼女の足元にある消しゴムを自分で取りに行くこともできないし、沢渡さんに取ってもらうしか手はない。
覚えてろよコイツら…ッ。
涙目になりながらもこちらの様子を伺っている悪魔と、ニヤニヤしながらはやし立ててくる天使を心の中で呪いながら、俺は覚悟を決めた。
最初のコメントを投稿しよう!