第2話 柊奈緒は疑われる

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----------------------------------------------- 「な、奈緒さーん?そろそろ起きて朝ごはん食べないとですよぉ」 まどろみの中、優しく俺を起こす声がした。 この一ヶ月で聞きなれた声だ。 目を開けるとハレが俺の顔を覗き込んでいた。 「…ん。…あぁ、おはようハレ」 寝起きということもあって、いささかぶっきらぼうに挨拶しながら身体を起こす。 出会ってからこの一ヶ月間、ハレは毎朝こうして俺を起こしてくれる。 学校や予定がある日は寝坊しないよう、気を利かせての行動だ。 実際以前は遅刻もそれなりにしていたが、ハレが起こしてくれるようになってからは一度もしていない。 まぁ例のごとく悪魔的にはダメな行動だが、俺にとってはありがたいことだった。 「死後きちんと地獄に行けるようになるため、今日も一日頑張りましょうね!!」 ハレはベッドの横でペタンと床に座って、その大きな胸の前に両手でガッツポーズを作って言った。 「地獄に行くために頑張らなきゃいかんのか俺は…」 俺は欠伸混じりでそれに返す。
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