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そんな二人を交互に見てから、俺を睨む少女にため息混じりで言う。
「天使と悪魔だから仲が悪いのも分かるがな、少しは加減してやれよ」
「フンッ。この子のどこが悪魔だって言うのよ」
天使はその細く綺麗な髪をなびかせると。鼻で笑った。
「いつもいつも耳障りの良いことばかり言って、一つも悪魔らしいことをしない。普通落ちている財布を交番に届けようと促す悪魔なんているかしら?」
「落ちてる財布から金抜き取って川に捨てるよう促す天使もいねぇよ!!」
本当に天使かコイツ。
発想が黒過ぎる。
「そうです私は悪魔失格なんですよぉ!!うわぁぁ!!」
「泣くな!!確かにお前は全然悪魔っぽくはないけど!!」
「でずよね゛ぇぇ!!!!」
フォローのつもりが、ついに大声で泣き出した小悪魔に追い打ちをかけてしまった。
脆すぎるだろこの悪魔。
「人間に泣かされる悪魔って…」
天使らしくない天使がそう小さく呟いていたが、それには俺も全く同感だった。
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