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「あら、アヤノちゃん。こんにちは」
降りた先には上にあったのと同じような門があり、そこで竹箒を持って掃除をしていた巫女が少女に気づいて顔を上げた。
「こんちには!アヤカさん」
麦わら帽子を取ってぺこりと頭を下げた少女の頭を巫女は微笑みながら優しく撫でる。
「また遊びに来てくれたのね。嬉しいわ」
「だってここ、綺麗だし誰も来なくて静かで涼しいから!」
少女の言葉に、巫女は少し苦笑いしながら足元に置いてあったちりとりとゴミ袋を竹箒と一緒に門に立てかけて、装束の懐から旧式の鍵の束を取り出し、その中の一つを門の鍵穴に差し込み、回す。
それと同時に少女が待ちきれないように門を開けようと木製の扉に手をかけた。
「こらこら、そんなに慌てなくても大丈夫よ?」
巫女はそんな少女の姿にくすくす笑いながら鍵をしまい、門を押し開ける。
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