10人が本棚に入れています
本棚に追加
多分それは、彼にとっては純粋な好奇心で。
だけど私にとっては
衝撃
・・あれ?私、何を失うのかな
しばらく考えたけど、答えは出ない。
沈黙して、どの位時がたったのか。
・・失うもの、わかったら教えてよ
彼が、机から飛びおりると、すれ違いざまに耳元でそう囁き。
滑るように教室を出て行った。
窓の外に視線を走らせると。
女の子が泣きながら、走っていくところだった。
そして、残された彼と、目が合う。
彼が私を見て、にっこり笑い、手を振った。
「・・部活は?!」
彼が叫ぶ。
「今日はないよ!」
「じゃあ、一緒に帰ろうぜ」
「・・うん!」
私は返事をして、鞄を手に取り、昇降口へと小走りにむかった。
私の物じゃなくても。
この関係は、壊したくない。
今は。
最初のコメントを投稿しよう!