秘密

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ファミレスに着くと春海さんの横にリノが座ってその向かいに俺が1人で座る形になった。 「2人は何にする?私はたらこスパゲティかなー」 席に着くなりメニュー表を開いて聞いてくる 「「たらこスパゲティかなーじゃないですよ!」」 また2人で息が合ってしまった… 「ん?何が?お互い紹介終わったでしょ?」 キョトンとした顔をしてる春海さんは本当に何の事かわかってないのだろうか… 「俺はこの状況を理解していないのですが?!」 はい、とメニュー表を渡されながら言ってみたが多分リノもわかってないのだろう。 「みんなで一緒に遊びたいなーと思ったんだけどダメだった?」 初対面の人を連れて楽しめるはずがないと思わなかったのだろうか… 「じゃあ俺はハンバーグセットにします。春海さん昨日の約束では俺とデートの約束でしたよね?」 メニューを(一応)春海さんに渡した。 『デート』というワードを聞いた瞬間リノが目を見開いてビクッと少し跳ね上がった。 「で、デート?!春海さん!今日はうちとデートしてくれるって言ってたじゃないですか!!」 声を荒げながらリノが言った大人しい雰囲気の子だと思っていたから少しびっくりしたがそれよりもびっくりしたのはリノもデートの約束していた事。 女同士でデート…… 「リノちゃんは何にする?一緒にパスタにする?」 春海さんは呑気にメニュー表をリノと一緒に見ている。 本当にお腹空いてるんだな… 「え、あ、じゃあ、これでいいです…」 リノがメニューを指差すとニコニコしながら春海さんが呼び鈴を鳴らした、すぐに店員が来てメニューを聞いてきた。 「えーっと、たらこスパゲティと和風パスタとハンバーグセットで、あとドリンクバーを人数分お願いしまーす」 復唱したあとかしこまりました、と軽く会釈して厨房へはけていった。 「さて、ジュース取り行こうリノちゃん!黒峰くんは何飲む?」 「いえ、俺が取ってきますよ2人は何飲みます?」 「お、紳士だねーじゃあお言葉に甘えてメロンソーダお願いしようかなリノちゃんは?」 「うちもそれで」 俺は席を立って2人の飲み物を入れてチラッと2人の方を何となく見た、何かヒソヒソ話してるみたいだった。
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