ラブレター

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「ごめんね。 口止めされていたんだけど、あの手紙は本当はあいつ……A組の武田颯からなんだ。 遅かれ早かれ、真実は伝えるつもりだったけど」 「え!? ど、どういうこと……!?」 意味がわからない。 すると、私のことを好きなのはガリ勉の武田くんで、じゃあなんで今目の前に完璧の武田くんがいるの……!? 「俺と颯は一卵性の双子だよ」 「!?」 まさか、と言ってしまいそうになった。 だって、全然似てな……くもないかもしれない。 ガリ勉の武田くんはボサボサの髪に分厚い眼鏡をかけているからイマイチ人相がわからないけれど、髪を乱した目の前の武田くんは、どことなくガリ勉くんに似ている。 私の心情を読み取ったのか、武田くんはクスッと笑った。 「外見だけでみんな誤解してるけど、あいつ、マジですごいよ。 勉強も運動も、全部一番。サッカー部のエースもあいつ。 お陰で俺はどんなに頑張ってもいつも二番しかとれないんだ」 「う、うそ……」 「性格も良いしね。 中学んときモテすぎて困ったからわざとあんな外見にしてるけど、ほぼ俺と同じ顔」 ってことは、実はかなりのイケメン……!?
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