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『2-B 柏木 八恵子さんへ
突然のお手紙、申し訳ありません。
僕は君が好きです。
明日の昼休み、屋上で待っています。
2-D 武下 昴より』
私は、昨日の放課後、下駄箱に入れられていたラブレターと思われる手紙を握り締めて、屋上に向かう階段を昇っていた。
癖のない、習字のお手本のような丁寧な文字で書かれたその手紙。
D組の武下くんといえば、イケメンで頭脳明晰、運動神経も良くて性格も明るい非の打ち所がないモテ男くんだ。
でも私は嬉しく思う反面、不思議に思っていた。
そんな完璧な人が私のことを好き?
しかも、今までクラスも別で、全然接点がなかった人なのに?
もしかしたらこれは何かの罰ゲームなのかもしれない。
浮かれていると大きなしっぺ返しがくるかもしれないので、私は注意深く屋上へ続く扉を開けた。
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