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彼の目的はわかってる。
彼に向き合い鞄からノートを出しながら私は視線を合わせず小声で言った。
「もう絶対みんなにバレたよ。覚悟しとかないといろいろ聞かれると思うけど…。」
言いながらノートを彼に差し出すと両手でそれを掴んだ。
お互いノートに落としていた視線を上げて目を合わせると…ふふっ…やっぱり照れ臭い。
でも、なんか悪くないかも。
「「えー!ちょっと、唯ー!!」」
はぁ、やっぱりだ…絶対みんな見てると思った…ここから逃げ出したいよー。
もう腹をくくるしかない。
彼は恥ずかしそうに視線を私の後ろに移した。
私も覚悟を決めて振り返った。
みんなキャーキャー騒いでる。
そりゃ騒ぐよね。
まさかの組み合わせだもんなぁ。
その中から絵里がニヤニヤしながら私たちに近づいてきた。
「ふ~ん。なるほどね。そういうことだったか。それで唯は変だったわけね?」
コイツ、絶対オモシロがってる。
笑うなー!
絵里にジト目を向けるが効き目なし。
「で?いつからなの?」
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