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なんだ?その可愛い感じ。
坊主頭でその感じ…まぁ、いいんだけどね。
ねぇねぇ、大沢君、あんまりバラさないでくれよー。
この絵里さんに何言われるのか怖いんだって。
心の中での呟きが止まらないでいると、
「へぇ~、唯、いつの間に…ま、いいや。ここで言ったって素直に吐く奴じゃないし。後でじっくり聞いてやるからね。」
絵里を見たら…悪魔に見えた。
そうだね、隠そうとしたのが間違いだった。
いつも一番最初に気付くんだから無理だったんだ。
「よし!帰ろー!」
切り替えの早い絵里はすでに後ろにいたニヤニヤビーム集団に向き直ってた。
私は隣に立つ彼に帰ると告げようと見上げると…いつからこっち見てたの?
優しい視線と交わり身体が熱くなる。
「上杉先輩に苛められないでくださいね。じゃ、明日コレ書いて来ます!また明日。」
恥ずかしそうにそう言って走って行った。
その背中を見送りながら、今までに経験したことのない感情が沸き上がってくるのを感じた。
予想もしていなかった展開に気持ちが完全に置いてきぼりにされてるけど、きっと楽しい時間を過ごせるに違いない。
なぜかそう思った、彼とのスタートだった。
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