第2章

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そうは言っても田舎のウブな中学生カップル。 今までの先輩後輩の関係と何が変わったの?って言われても、変わったのは交換日記をしてることだけ。 カレカノには違いないけれども、別に学校で堂々とイチャイチャするわけでもなく、何処かに二人で出掛けるわけでもなく。 お互いに呼び方も変わることなく、ただ毎日ノートを交換し合うだけ。 でもたったそれだけでも、三年と一年だと簡単ではなかった。 当然教室も離れているから顔を合わす機会がほとんどないので話す時間もほとんどない。 お互いにいつ会うかわからない状況で直接ノートを渡すチャンスを逃さないようにしていて、バッタリ会えた所で立ち話してるのでいろいろな場所で周りに目撃され、あっという間に全校生徒に恋人同士と知れ渡った。 ましてや“年下の彼氏”。 教師たちまで面白がり、静かに見守って欲しいのに「お前があいつとなぁ…」と弄られまくりだった。 でも不思議とそんな状況が嫌ではなかったし、それさえも楽しんでいるところがあった。
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