第2章

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このまま言葉も交わさず終わりになっちゃうのかなぁ。 もっといろいろ話したかったなぁ。 そうは思っても自分からは動けなかった。 みんなでキャーキャー騒いで読んだ少女漫画やドラマのように 、手を繋ぐこともなかった。 本当に付き合ってたのだろうかと思うくらいだった。 それでも、特別何かがあったわけではなかったけれど、田舎のウブなカップルだったけれど、初めての“年下の彼氏”と過ごした時間は初めての感情もたくさん教えてくれた。 彼女として経験したドキドキも、ワクワクも、切なさも、言葉に出来なかった想いも、全部全部心に仕舞って忘れないから。 暫く交わっていた視線を彼がスッと外し、友達や先輩たちと話す横顔にそっと伝える。 告白してくれて、彼女にしてくれてありがとう…。 元気でね……。
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