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「じゃーなー弘樹。今日のアニメ忘れんなよー」
「おー、ってあったりめーだろ、誰が忘れっか」
どんな深夜になろーと、睡眠時間が削られようと、好きなモン優先させんのが俺の生き方だ!
手を振って圭太と別れると、いつものように音楽プレーヤーを起動。俺の楽しい現実逃避タイム。朝の分はここで挽回だってばよ。
帰り道という事もあり、朝の登校時よりは気分もいい。やっぱり行きより帰りだろ。そう思いながら駅へと向かう。
…ったく、数学の公式だの意味不な昔の古文だの。そんな色の無いモノよりも色鮮やかな現代芸術を愛でようぜ。漫画専攻とかアニメ専攻とかしてぇぇ…
まぁ、断然描くより見る派だが。
つーか高校の勉強ってどこまで必要なの。
♪サイン コサイン タンジェント~
とか将来使う事なくね?生きてく上で必要な知識なのアレ。呪文じゃん。何も生み出さない言語より、魔法の詠唱法とか幻獣の召喚法とか知りてぇわ。
あーあ、特異な能力持ったラノベの主人公とかやってみてー…
なんて、
『素晴らしいー事♪ 言うねー♪』
タイミングよくエネちゃんの声が聞こえたり。
だろ?俺もそう思うわ。俺の音楽プレーヤーはよく分かってる…!
SPECこいSPEC!!目覚めろ、何か使えそーなやつ!
そんな脳内実況を流しながらいつものように駅へと着くと、タイミングよく来た電車へと乗り込んだ。
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