第1章

3/9
前へ
/14ページ
次へ
山ノ神錦ノ衣ヲ纏イシ時 麓ニ降リ立ツ。 大地ヲ揺サブルハ神ニアラズ。 人間のノ行イナリ。 生贄ヲ差シ出スハ ココニ生キルモノ全テノ安泰ノ為ナリ。 毎年、秋の学校行事の際にだけ見る事が出来る巻物。 1年生には衝撃的だろう。 俺達3年はこの光景を見るのも今回で見納めだ。 校内での出来事は親でさえも知らない。把握出来ない。ここに通う生徒は秘密だらけだ。全ては自己責任。自分の意思でここにいる。 精神的に無理が生じ逃げ出す奴は記憶を消される。なんて親切だ。 世間が知る品行方正、学力は至って優秀、偏差値の高いエリート校。これもまた事実。ややこしいが世を忍ぶ仮の姿のようなものだ。外道は頭がキレる。 この学校の卒業生は、こぞって日本の中枢にいる。警視庁、官僚、政治家、金融…等、あらゆる分野にいる。全員…外道精神保持者。賢いのだ。 毎年、この秋の学校行事は校長の指示のもと生徒会が仕切る事になっている。生徒会長の俺は忙しい…。
/14ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加