第二章

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「…面倒くさい」 僕、齋藤秋。 現在高校3年生である。 秋は体育祭に文化祭、修学旅行、と面倒な行事がたくさんあるため、好きになれない。 また、“秋限定!”なんて言って出されるスイーツなんかも、シールまではって売り出しているところが気にくわない。 …美味しいことには美味しいのだが。 さあさて。 かくゆう僕だって、秋が嫌いだからなにもかも面倒、と言っているわけではない。 面倒、と思うのはそれなりの理由があるのである。 10月半ば、3週間後にある文化祭の準備の真っ最中。 クラスメイトが教室で喫茶店の準備を進める中。 なぜか僕はー… 楽譜を持ち、音楽室にあるピアノの前に立ち尽くしていた。
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