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「そういう事だ」 「じゃあ、あんたにも素があるわけだ」 渡部が聞くと、上原の表情が目に見えて柔らかくなった。 「あー、やっと素に戻れる。もう、疲れるよ」 「…?」 「あれ?やっぱりギャップにビックリしてる?」 クールなカリスマ生徒会長はどうやら、人懐っこい表情を見せる、どちかと言うと、渡部とはしゃいでいる方が似合いそうなタイプらしい。 「これが、本当の僕」 「ず…ずいぶん変わるんだな」 「そだね。あんまり違わない人もいるけど、変わる人はすごいよ。おとなしい感じの女の子が、素ではヤンキーとかね」 「へ、へー」 「で、話の続き。君と僕が入れ替わるにあたり、お試し期間というものがもうけられている」 なんだか商品のモニタリングのような話になってきた。 「どういう事だ?」 「お試しというより、慣れるまでの期間と言う方が正しいかな?要するに、僕は君、君は僕としてそれぞれの世界で過ごしてみて上手くいきそうか見てみるって訳」
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